2009年8月20日。
愛媛県上島町弓削島の「しまでcafe」で2人の男は熱く語り合っていました。
『国や地方自治体の施策だけでは行き届かない…。企業・店舗だけでは実施困難…。そんな問題を解決していく受け皿を造りたい!』『僕らが未来を創る!』
そんな「夢」のような話から半年後。
地域活性化について勉強している愛媛県内の大学生サークルとの出逢いで夢が一歩近づきました。大学生達は、地域がどんな課題を抱えているのか?を資料を見るのではなく、島内を一軒一軒回って、島の方達の「声」を集めていたのでした。
島内アンケートで多くの声があった8つの地域課題…。
- 船便が減少している
- 医療や介護のサポート体制が不足している
- 商店が少なくなってきた
- 若者が遊べる娯楽施設が少ない
- イノシシが出没し、農作物を荒らす
- 雇用先が少ない
- 高齢化が進んでいる
- 耕作放棄地が増えている
「声を集めるだけではなく、課題解決に向けての取り組みが出来ないだろうか?」
2人の男は考えました。
島の課題を島内だけで解決するのは困難かもしれない。でも、島内外のチカラを集めれば解決に繋がるかもしれない…。
「やっぱり受け皿が必要だ!」
それから、2人の男の気持ちに共感してくれた島内外のメンバーでプロジェクトチームを結成。移住を決意して参加してくれたメンバーも出てきました。
ミーティングを重ねた結果、島内アンケートで多くの声があった8つの地域課題の解決アイデアを島内外から幅広く募集し、施策アイデアを実行したり、商品開発や文化継承などのプロジェクトを学部・学科に見立てて、島民主体のワクワクする参加型の大学を創ろう!
「しまの大学」の誕生でした。
第一弾として、2010年10月に課題解決アイデア募集開始。 個人、グループ、企業から30通の応募を頂きました。
2010年12月に、一次審査を通過した8つのアイデアを、島民の方々が投票するアイデアコンテストを実施。
島民の方々の声を集めた地域課題を、島内外のチカラを集めて、課題解決に向けて取り組む内容は声を出した島民の方々が決める…。
アイデアコンテストの結果、最優秀賞を受賞したアイデアが、京都府からご応募頂いた、河野武平さんの「香りと癒しの上島」。
コブミカンなど芳香性の高い植物を栽培し、高齢者の就業機会を増やして、癒しの香りから健康長寿の上島を目指すという提案でした。
このアイデアを「香りと癒し学部」として、島内の人や資源のみではなく、島内外のチカラを集めて解決を図る新しい地域課題解決の取組みをスタートする事になりました。
合言葉は「みんなのチカラを集めて希望の島を創ろう!」です。
しまの大学の「夢」はまだまだ続きます。
この記事は以下のサイトからライターの許可を得て転載しています。
『みんなのチカラを集めて希望の島を創ろう!』
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